DOWNTOWN - EYEWEAR SHOP

中央区月島/東京

 


「ダウンタウン」は、今までのメガネ店のイメージを一新するようなお店です。カジュアルな木のテーブルの上には、福井県鯖江市でつくられたものをメインに、国内外のブランドのメガネが並んでいます。オブジェ、コミック、観葉植物などが目を引く中、USMハラーにはレコードをかけるターンテーブルとアナログアンプが。オーナーの原崇さんは、世代に関係なくあらゆるお客さんにとって、会話のきっかけになるものを揃えているのだと言います。


「下町にあるお店でもあり、敷居を低くしたかったんです。月島は昔から住んでいる方もいますが、近頃はタワーマンションも増えて、いろいろな方が来店してくれます。店内に流すジャズや、マッキントッシュのアンプに反応する人もいれば、USMハラーについて質問してくれる人もいます」

以前はガレージだった場所を改装したダウンタウンは、そのニュアンスを部分的に生かし、下町らしい親しみやすさを感じさせます。ただしセレクトされたメガネは、いずれもデザイナーや職人の創造性が発揮されたクオリティの高いものばかり。以前からUSMハラーを愛用していた原さんは、このお店の空間づくりに、迷うことなくUSMを選んだそうです。


「最初にUSMハラーを知ったのは、20歳頃に雑誌で見たのがきっかけです。数年前から自宅でも、オーディオセット用に使ったり、洋服の収納にしています。だから組み替えながら幅広い用途に使えて、堅牢性が高いことは知っていました。あとは新しい空間だけでなく、古い建物にもよく合うんです」

パネルとクローム仕上げのチューブで構成されたUSMハラーは、緻密な構造がきっちりとした印象を与えます。そのデザインは、ダウンタウンが扱う上質なメガネの雰囲気にもフィットしています。


「USMハラーはパネルの色が幅広い中から選べるのもいいですね。この店では、街並みや空間に馴染ませるために、パネルはライトグレーとミッドグレーにしました。メガネ店に欠かせない検眼機がグレーなので、その調和も考えています」


カウンターとして使っているライトグレーのUSMハラーは上部をディスプレイにして、パンチングのパネルとフラットなパネルを組み合わせました。ミッドグレーのUSMハラーには、オーディオ類とアナログレコードなどを収納。検眼機の横のパーティションは、USMプライバシーパネル。これはUSMハラーと互換性のあるモジュラーシステムで、グレーとイエローのツートーンにしています。壁のように空間を仕切らず、椅子に座ると視界を遮る、ちょうどいい高さです。

ダウンタウンの品揃えについては、「楽しいメガネ、気分が明るくなるメガネを選んでいます」と原さん。ファッション業界で経験を積んできた彼は、毎日を楽しむためのアイテムとしてメガネを提案しています。原さんの出身地である福井県の鯖江市でつくられるメガネの美しさや、フランスの「タリアン」のようなブランドの独創的なデザインには、目を奪われそうになります。


「タリアンのメガネは何にも囚われていない感じがします。サイズが大きめで、日本人には考えられない色使い。クルマと同じでデザインに国民性が出ているんです。そういえばタリアン本人も自宅や店内でUSMハラーを使っているんですよ」


ものを見るための道具であるとともに、顔の印象をつくり、ファッションの一部でもあるメガネ。その魅力を語る原さんの言葉は、豊かな知識とメガネへの愛情を感じさせます。

メガネのセレクトショップは、青山や渋谷など東京の西側に多いのに対し、東側にはほとんどなかったそうです。原さんがダウンタウンを中央区の月島にオープンしたのも、そんなロケーションを意識してのこと。近い将来に、やはりメガネ店の少ない銀座への出店を考えているのだと語ります。


「メガネは年齢につれて必要になるものなので、大人のお客さんが多い銀座にふさわしいはずです。以前の仕事で銀座のショップに勤めていて、品のいいお客さんはじめ街の多様性がおもしろいと思っていました。そのお店でもUSMを使うことになるでしょうね」


その時は、ダウンタウンから一転して高級感を打ち出したインテリアにしたいという原さん。メガネの品揃えとともに、空間を通じてどんな世界観が表現されるのか。想像するだけで楽しい気分になります。


https://downtownmegane.com/

( Text by Takahiro Tsuchida | Photographs by Tadahiko Nagata )