実践される理念

それは「機能をデザインする」ということ。

美しい家具とは、その機能がシンプルにデザインされ、人と空間に心地よさを与えるものと私たちは考えます。スイスに拠点を置くUSMは、半世紀にわたり「形態は機能に従う」この企業理念を体現する、組み合わせ自由なシステムファニチャーを世界に送り出してきました。それは機能をつかさどる構造、高品質の素材、無駄のないデザイン、そして環境に配慮した最新の生産技術でのみ実現する、USMが辿り着いた機能美の答えです。私たちはこれからもグローバル企業としての責任を担い、さらに成長し続けます。

USMといえば不朽のデザインと最高の品質を意味します。

システム家具を専門とし成功を収めてきたスイス企業、USM U. Schärer Söhne AGは、スイスの本社と、ドイツ、フランス、アメリカ、日本の子会社をあわせて約400名の従業員を擁し、スイスで製造した品を、各子会社、販売代理店を通じて世界40余ヶ国で販売しています。

この家族会社のサクセスストーリーは、スイス、ベルン市近郊のミュンジンゲンに、デザインや家具づくりとは縁もゆかりもない金物・錠前業を構えた1885年にスタートします。1920年代には、窓用金具を製造する小さな工場を持つまでに成長し、第二次大戦後には、同社は金属加工や板金加工にも手を広げます。1960年代初頭にポール・シェアラー・ジュニア(スイス連邦工科大チューリッヒ校エンジニア学部卒)がUSMに入社し、近代的な工場を建設すべく発注が行われたときに、現代のデザイン中心の事業につながる決定的な一歩が踏み出されます。建築設計は、当時スイスのソロトゥルンを拠点に活動していた建築家のフリッツ・ハラーに依頼されました。ハラー氏は後にドイツ、カールスルーエ大学の教授となる人物です。

鉄骨モジュラー建築システムを基礎とする機能性あふれる建物は、コンセプトがニュートラルで、必要に合わせて改造も拡張も自由にできます。これこそがシステム家具、USMハラーを生み出す発想の源となったのです。このUSMハラーは「マクロからミクロへの発想の転換」を図ることによって、当初USMが自社で使うために開発したものでした。

1965年にUSMハラーの販売がスタートしましたが、以来当製品は全世界で不朽のデザインの代名詞となっています。1988年にはドイツでUSMハラーは応用美術品であり著作権で保護されるとする判決が初めて下されました。2001年末にアメリカのニューヨーク近代美術館(MoMA)のデザインコレクションに加えられたことも、当製品の芸術性が認められた証で素晴らしい名誉といえるでしょう。USMハラーはオフィスで、様々な商業施設で、また家庭で広く利用されています。